花火とともに浅草の夏終了。

隅田川花火大会も終わり、僕的には今年の祭りモード終了です。
まあサンバカーニバル時代祭りとかもこれから控えているわけですが、気分としてはおまけ。11月の酉の市まで小休止って感じでしょうか。極端に言えば、もう来年の三社祭が待ち遠しいほどです。


花火大会の翌朝、駒形橋近辺を散歩すると、そこかしこに花火玉のかけらが散乱。空中で爆発した後、風に乗ってここまで降って来たのでしょう。このへんで見ていた人にはこうしたカケラや火の粉の直撃を受けたはず。
思わず、小学生の頃、地元の花火大会で打ち上げ場所直下に侵入し、全身火の粉を浴び、自分の頭と同じ大きさの焦げたカケラが頸椎をヒットしたことを思い出しました。
思えばあの頃はいろいろ無茶をやっていました。
雷雨の日、きもだめしをある高原の森で敢行し、周囲の木々が落雷で倒れる中を駆け抜け、そのあげくついには眼前の木に雷が命中し、爆音とともに身体ごと吹っ飛ばされるという貴重な体験もしました。
さすがにその場で失神し、気が付くと近所のロッジで寝かされていたのですが、その時ベッドの横の窓をつたうナメクジに手を伸ばして触れたら、ひゅっと身を収縮させて死んだのを克明に憶えています。あれはやはり身体が帯電していたからだったのでしょうか。


 青山の「ナディフ」で山口晃展を鑑賞。
 「菊燈台」をはじめとする「澁澤龍彦ホラー・ドラコニア少女小説集成」シリーズ(平凡社)に寄せた挿画の原画展覧会です。
 ちょうど折しも、氏の大和絵を採用した三越日本橋本店のセール用広告を車内吊りで発見。古き良きデパートの楽しさ、わくわく感といったものが滲み出ていて、相変わらず魅力たっぷりのものに仕上がってします。まあ欲を言えば、いつもの作品よりお行儀良いというか、もう少しデパートという場の持つ蔭の面(万引きやら妖しい見せ物やら館内に棲むお化けみたいなものとかやや皮肉的消費大好きおばさんなど)などの要素があったらもっとおもしろいかったかなと個人的には思いました。まあ広告媒体としてはそういうのはきっとNGなんでしょうね。
 あわよくば原画購入と思って会場に行ったのですが、販売しているのは、すべての原画をゼロックスコピーした複製の桐箱入り詰め合わせだけでした。お値段は限定20部で136,500円也。これが高いか安いかはその人次第でしょう。僕は少し迷いましたが、やっぱり原画じゃなくちゃなあと思って購入には踏み切れませんでした。こういうオリジナル崇拝志向をこのデジタル時代にまで持ってちゃいけないとは思いつつも、やっぱりいざ買うとなると肉筆オリジナルにこだわってしまうのが人情。こういうものって今後どうなるんですかね。
 ちなみに8/7には山口氏と美術史家の山下裕二先生がギャラリートークを開催するとのことです。


 銀座の博品館、「ムシキングミュージアム」へ。
 ここは知る人ぞ知る大ヒット虫バトルゲーム「ムシキング」の聖地。休み中とあって、おガキども様がウンカの如く集まっております。100円入れると虫カードが出てきて、そいつをスキャンして戦闘開始。勝敗はジャンケンボタンで決定。必殺技あり。複数回の戦闘でライフが無くなったら負けです。誰でも一回やればわかるシンプルなルールです。
 上級ガキはこの虫カードや技などを追加できるカードを何枚も集めることに腐心します。売るほうもそのへんは心得ていて、夏限定シークレットカードなんていうのもさりげなく用意しています。
 これは聞けば、潰れかかっていたセガの未来研が起死回生に放ったものだそうで、これのヒットでなんとかお取り潰しの窮地を脱することができたとのことです。
 「虫」という子供必勝アイテムとカード発行システムがうまくリンクした感じで、やっていて飽きない不思議な魅力があります。
 関連商品も売り出され、動く虫フィギュアやリモコンバトルセットなどが次々登場する予定だそうです。
 これとは別に、チョロQみたいな虫バトルカーみたいのも売られてて、つい買ってしまいました。車の形をした虫で、タイヤが6つ。手動でタイヤを回転させ、押し合い戦闘させます。子供の頃よくやったクワガタ対カブトの相撲みたいな感じです。パワーで押し切られると車体が裏返しになり、空しく回る車輪がもがいている虫に見えてくるから不思議です。
やっぱり虫は恐竜と並んで、夏の必勝アイテムですね。


今日は気分的にですます調でお送りしました。
うなぎ みょうが 桃 とうもろこし
上喜元