2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

春の夜

小林秀雄に言わせると、ソメイヨシノは手入れが簡単なことから、明治政府と植木屋が結託して日本中に広めた下卑た桜らしい。葉が出てから花が咲く山桜こそが本当の桜だという。 しかしそんなことはおかまいなく、近所の隅田公園も上野も花見客でいっぱいであ…

山口晃

東京都現代美術館へ。 「球体関節人形展」。 「MOTアニュアル2004 私はどこから来たのか/そしてどこへ行くのか」。 好天の休日・春休み中・展示会最終日・イノセンス絡みでヲタ注目という最悪の条件が重なる中行ってみると案の定、チケット買うところか…

イノセンス

映画「イノセンス」。 巷間言われている細かな引用トリビアなんかは、ヲタさんらに任せるとして、私は犬好きなので、素朴に犬シーンに感情移入。 犬の甘え方とかしぐさの描写は犬飼ってる人にしかわからないと思う。やはり犬は「生」の象徴だ。 パンフの最後…

竹町奇譚

会社からの帰路、ふと思い立ち、松浦寿輝「あやめ」に登場する界隈に行ってみる。 千代田線の湯島で降り、風俗店やキャバが林立するエリアを抜け、上野広小路の風月堂前に出る。既に死んでいる主人公はここでコーヒーを飲んだあと、自分が生まれ育った竹町へ…

欲望のTV

ある研究所に行き、ドラえもんのような話をする。 その中で、テーマはやはりTVの方向へ。 要は誰でも作れるTV番組キットをつくりたいわけだが、議論していると、目指す方向は人それぞれだなあと実感する。 しかし私としてはどうしても追求したい核の部分…

津村節子「消えた時計」読む。 小説というより、自身の闘病記といった感じ。 動脈硬化が原因で眼がかすむ病気になった主人公は、眼科の名医といわれるところを自分のコネなどをフルに使い紹介してもらうが、満足な治癒が得られないと判断するや次々と新たな…

金原ひとみ

金原ひとみ「アッシュベイビー」を読む。 なんとも殺伐とした話である。 主人公のキャバ嬢は常に悪態をついていて、情緒不安定で自分の足を刺したりしてるし、同居している男はロリコンとかいう設定でどっかから攫ってきた赤ん坊を嬲りものにしているし、読…

日記とユビキタス

五反田でユビキタス、メディアアートなどに関する打ち合わせ。今年はいろいろありそうだ。 個人情報について日本人は特殊な対応をしていると思う。 情報漏洩に対して過敏な反応を示す一方、こういう自分の生活を晒す日記は盛況だ。 自分を知ってもらいたい反…

文化庁メディア芸術祭

早朝、近所で火事。火元が目抜き通りのスーパーとあって、ヘリまで数台飛んできた。 ヤマギワソフトに続いて、近いところで大きな火事。 去年の酉の市は二の酉までだったのになあ。 恵比寿の東京都写真美術館で文化庁メディア芸術祭。 人の入りはかなり良い…

ゴーストとしての個人情報

ネットワークやユビキタスに関する打ち合わせ。 さまざまな喩え話が飛び交う。 巧妙な喩えを構築できた者ほど成功を掴むような気になってくる。稀代の喩え屋にでもなろうか。 個人情報について考えてみる。 Yahoo!BBの事件が明らかにするように個人情報には…