筒井康隆+町田康+中原昌也

 新潮10月号特別鼎談 筒井康隆町田康中原昌也
 「破壊と創造のサンバ」
 そうかこの三人集めて話すという手があったなあ。
 なにやら中華料理屋の円卓でお互いの本やCD(筒井氏のクラリネットのCDなんてのもある)を広げて、小説をいかに壊すかという話を展開しているのが笑える。
 小説を壊すためには技がいることはもちろんで、三人ともそのための独自の技を持っているわけだが、その技が見えてしまいすぎると、結局、うまい小説になってしまって、壊すという本来の目的から遠ざかってしまうというジレンマをかかえているように思われる。もはや、うまいへたというような評価軸から離れたところで考えていくしかないのか。後半部分で、筒井氏がもう飽きたから今後あまり小説は書かないと発言していたが、その言葉を深読みすれば従来の「小説」は書かないけれど、小説から外れたようなものは書くという意味にも取れる。ぜひここで一発、理解不能な仙人が書いたような作品を書いてもらいたいものである。


 村上春樹アフターダーク」発売日。結局amazonは到着せず。いつものことだとはいえ、くやしい。


 ひつまぶし そば茶