日本画の値段。

「和楽」にて日本画販売。
 今月号の「和楽」に付録で、日本画販売の冊子が付いてきた。東山魁夷からはじまって一休宗純千利休、はては雪舟まである。さすがに雪舟などの掛け軸ものは複製だが。
 複製でも雪舟「破墨山水図」8万円、千利休「燈籠文」9万円。床の間のある家にどうぞ。しかしよく考えてみると、この時代の作品は著作権フリーであるから、いい商売かもしれない。床の間の無い家用に、掛け軸でない仕立ても考えればもっと売れると思うが。


 ちなみに「和楽」という雑誌は中高年のちょっとお金に余裕があって、「和」なものに興味のあるマダムらをターゲットにした会員制の雑誌であるが、これがなかなかいつもおもしろい。
 マガジンハウスなどの一連の雑誌で展開される若いOL向けのいわゆる軽い「洋」などの世界とは一線を画したハイクラスな雰囲気が、有閑マダムの心をくすぐる。
 今までもこういう中高年マダム向けの雑誌は確かにあったが、「家庭画報」や「婦人公論」では生活臭がなにか漂っていて、いまひとつおしゃれではなかった。マダム達は、心は若いおしゃれなままで、落ち着いたワンランク上の生活を楽しみたいから、「和楽」などはそのへんうまくツボをついているのかもしれない。