宮城谷昌光×吉川晃司。
「別冊文藝春秋」でおもしろい対談、発見。
「宮城谷昌光×吉川晃司〜我々が中国史に辿り着くまで」。
宮城谷氏の「三国志」絡みの同姓同名の関係者かと思いきや、なんとホントに吉川晃司ではないか!そう、あの歌手の吉川ですよ。モニカの。
どんな話しているんだと思って読むと、驚いたことに孫子の「兵法」を心のバイブルにし、宮城谷氏を心の師と敬愛しているという。対談場所も宮城谷氏の自宅。大胆にも書斎にまで入り込んだようで、のっけから興奮状態。
吉川「(前略)早速ですが、仕事部屋、書斎と拝見させていただいて、驚嘆しました。現在進行中の作品ごとに仕事部屋があり、書庫はまるで図書館みたいで・・。」
宮城谷「仕事部屋で、私の執筆する席に坐ったのは、あなたがはじめてですね。」
吉川「えっ!」
宮城谷「今後はほかの誰にも坐らせないようにしますよ(笑)。」
吉川「・・感激です。(後略)」
勝手に感激してるが、顰蹙買ってるような気もするが・・。
吉川晃司がなぜこれほどまでに中国史に傾倒するようになったかというと、どうも音楽業界の人間関係の軋轢に疲れたことに理由があるようだ。その結果、彼の心がどう変わったかはよくわからない。
しかしたまたま今夜テレビの「堂本兄弟」とかいう番組にゲストで出演している彼の姿と言動を見る限り、あまり今まで読んだものが役に立っているようには思えなかった。残念なことである。
番組中で「ライバルは?」と聞かれて、即座に「孫子」と答えていたが、いったいどういう気持ちからそう言ったのであろうか。対談の時の殊勝な言葉とは裏腹なずいぶん不遜な感じである。
戦国時代のように暴れ回りたいだけなのだろうか。それを男のロマンとかいうなら、空しさだけが残る。