2004-01-01から1年間の記事一覧

消費される人間関係

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商用インターネットが始まった頃の時代を、必要にかられて、会社のスタッフらで回想する。 54kモデムはまだあまり無かったとか、iijがまだ個人向けサービスをしていなかったが、大手として中心的存在だったとか。 ついこの前なのに、はるか昔のように思えて…

村上春樹「アフターダーク」をめぐって

「群像」10月号特集「新しい「村上春樹」」。 人間つかまえて新しいも古いもないんだけど、要は来週出る新刊「アフターダーク」の宣伝というわけ。 いろいろな作家や評論家が村上氏の過去作などの思い出やら今回の「アフターダーク」の感想やらを載せている…

ナイロン100℃「男性の好きなスポーツ」

ナイロン100℃「男性の好きなスポーツ」(本多劇場)。 今回はセックス・コメディということで、パンフもなんとコンドーム付き。 客演が昼メロドラマで一躍有名になった小沢真珠。その濃いキャラを生かしたインパクトのある役をもらっていた。 中身は、倒錯性…

漢方とモブ・ノリオ

漢方でもやろうかなと思い、「クロワッサン」漢方特集をパラパラ。意外と細かく症状別に薬が揃っていて驚きました。 漢方の世界ではこの世の人間は二種類しかいません。 「実証」型か「虚証」型。 「実証」型は、筋肉質でがっちり系。血色がよく声が大きい。…

花火とともに浅草の夏終了。

隅田川花火大会も終わり、僕的には今年の祭りモード終了です。 まあサンバカーニバルや時代祭りとかもこれから控えているわけですが、気分としてはおまけ。11月の酉の市まで小休止って感じでしょうか。極端に言えば、もう来年の三社祭が待ち遠しいほどです。…

中島らも氏、逝く。

中島らも氏、逝く。中島氏といえば、かねてつ。 かねてつの広告であった「啓蒙かまぼこ新聞」のてっちゃん親子は、わたしにとって今でも理想の親子像である。 その昔、かまぼこの番組をつくることになった時、もちろんまっさきに飛んでいったのは、かねてつ…

電子書籍は売れているのか?

電子書籍で日頃、本を読んでいるという人は実際どのくらいいるのだろうか。少なくとも日頃乗っている地下鉄の中ではそういう人を目撃したことがない。 最近買ったソニーの電子書籍端末「リブリエ」はレンタル制で専用webである「TimeBooktown」(http://www.…

メディアアートの未来

某美術館にてメディアアート系の企画について打ち合わせ。 もはや美術のための美術を考える時代は終わり、興行ビジネスとして考えなければ成り立たないところにまで来ている。 周りを見回しても、「スターウォーズ展」「テレビゲーム展」(いずれも科博)「…

「砂浜」佐藤雅彦。

昼、ロボット制作の打ち合わせ。サンプルとして見かけは簡単なつくりのものを見せていただくが、設計図やら中身を見て仰天。すさまじく緻密。見かけからは想像もできない。 簡単な動きするだけでこんなに複雑なことが必要だとは。いかに人間がすぐれたマシン…

本朝聊斎志異。

「ID for WebLIFE*」なるweb制作ソフト買う。 ここの会社が出すソフトはいずれも個性的なものばかりでその点は評価できる。しかしサポートにメールを出しても梨の礫だったり、ソフト自体も結構自由度の少ないつくりだったりして、がっかりさせられることも多…

モノンクル

ブロードバンド関係、打ち合わせ&制作連日。次世代ゲームの話も出る。時代もつくづく変わったものだ。こんな話、つい数年前までは、社内で誰も聞く耳持ってくれなかった。それどころか半ば御法度状態だったしなあ。しかし今では中心戦略化しているのだから…

レトロな時代

科学ドキュメントっぽい番組の制作会議、連日。タイトルVなどのアイデア指向が気付くとレトロに傾いてしまう。いかんなあ。考えれば私の世代は過去の遺産ばかりでメシを食っているようなものである。懐メロばやりの昨今のCM、往年アニメのリメイクなど周…

きつね寿司

来年の企画展のために会場下見を兼ねて、上野の国立科学博物館へ。新館で「スターウォーズ展」。 さすがにピークを過ぎた感じで、客はほどほどの入り。しかし本館からのアプローチが遠い。なんでこんなめんどくさい作りになっておるのだ。 入り口で、会場内…

玄侑宗久

「小説新潮」で玄侑宗久の特集。本屋に行って驚くのだが、この人の本、いつの間にかどんどん増殖している。仏教ブームであることは間違いないのだが、それにしてもここまで増えるとは思わなかった。五木寛之、中沢新一のポジションよりさらに仏教の現場に近…

祭のあと

日曜は三社祭、最終日。 朝4時半から続々と町内に陣取る猛者@グラフィッカーズが、境内に向かう。彼等にとっては、一年に一度の男を見せる晴れ舞台なのだ。降りしきる雨にも負けずに出陣。 そうはいっても、雨の中、じっと待つのはいくら猛者でも辛いはず…

三社祭

三社祭、始まる。 町のあちこちに神酒所が出来て、お囃子の音色が流れている。地元のやくざさんらも道ばたにテントを張って自前の神酒所をこしらえている。一応、公道なのだが、誰もそんな野暮なことは言わない。 明日になれば、100人以上の全身グラフィッカ…

ロスト・イン・トランスレーション

東京ロケで話題の「ロスト・イン・トランスレーション」を観る。 ちなみに「日経エンタテインメント」では松本人志が日本人を馬鹿にしていると激怒していた。 確かに随所にこれはないんじゃないのという日本人描写がでてくる。 まあでも二人の主人公は日本人…

祭の季節

三社祭まであと一週間足らず。 町の雰囲気もだんだん祭りモードに。 祭提灯が町のあちこちに飾られ、町内会の神酒所の支度も始まりつつある。 祭着物を扱う「めうがや」などを覗いても準備の客が多い。 思わず、久しぶりにCONTAXを取り出して、町の表情を写…

我が愛しのバンパイヤ

「バンパイヤ」手塚治虫のTVドラマDVD、見る。 生まれつきオオカミに変身する能力を持つバンパイヤ一族の血を引いた兄弟をめぐるアクション&サスペンスもので、水谷豊のデビュー作としても知られている。 それにしても、いやー懐かしい。「月の光、夜…

キャシャーンとかうどんとか

「新造人間キャシャーン」をCSのホームドラマチャンネルで見る。主題歌の佐々木功のますらお振りが往年のタツノコプロの勢いを示している。宇多田にぜひこの曲をカバーしてもらいたいほどだ。 実写版「CASSHERN」は未見だが、たとえそれが駄作であろうと、…

乃木坂にて

乃木坂のイタリアンAにて会食。 T部屋関取連中や辛口文芸評論家F氏などの姿も確認。 しかしF氏にはいろいろなところで遭遇する。この前は談志の独演会で目撃した。 この店はメニューがなくて、おまかせである。まあここに来る客は高名なシェフの名前で来…

春と洪水。

芭蕉が奥の細道の旅に出発したのは、3月末。陽暦に直すと、5月半ばになる。都合でひと月ほど出発が遅れたらしいので、実は4月の今頃に旅立つはずであった。 もし今という春真っ盛りの時期に出発していたら、名句「行く春や鳥啼き魚の目は泪」は生まれてい…

パッキャラ魔道

ブロードバンド用コンテンツ、打ち合わせ。近頃やたらこんな仕事が多い。TV番組でさえ虚業と言われてるのに、ネットコンテンツなんて塵芥みたいな存在だ。 初期の頃のTV番組は保存が疎かでほとんど何も残っていないが、たぶんネットコンテンツもその二の…

ミレー

「新日曜美術館」ミレー特集。「種蒔く人」の修復など。 ミレーといえば、農民の姿を主題にした画家として有名だが、私は子供の頃、この「種蒔く人」「晩鐘」などがどこか恐ろしくて不気味だった。たぶん人物が逆光で描かれていて、その表情がよくわからない…

日本橋

COREDO日本橋に行く。大人向けおもちゃが話題の「ガレージ」が一番賑わっていた。品揃えは多彩だが、実際に買いたいものは特に無かった。周りの客も似たような考えらしく、レジはがらがらだった。一種のショールームのような感じである。 日本橋周辺は今、再…

春の夜

小林秀雄に言わせると、ソメイヨシノは手入れが簡単なことから、明治政府と植木屋が結託して日本中に広めた下卑た桜らしい。葉が出てから花が咲く山桜こそが本当の桜だという。 しかしそんなことはおかまいなく、近所の隅田公園も上野も花見客でいっぱいであ…

山口晃

東京都現代美術館へ。 「球体関節人形展」。 「MOTアニュアル2004 私はどこから来たのか/そしてどこへ行くのか」。 好天の休日・春休み中・展示会最終日・イノセンス絡みでヲタ注目という最悪の条件が重なる中行ってみると案の定、チケット買うところか…

イノセンス

映画「イノセンス」。 巷間言われている細かな引用トリビアなんかは、ヲタさんらに任せるとして、私は犬好きなので、素朴に犬シーンに感情移入。 犬の甘え方とかしぐさの描写は犬飼ってる人にしかわからないと思う。やはり犬は「生」の象徴だ。 パンフの最後…

竹町奇譚

会社からの帰路、ふと思い立ち、松浦寿輝「あやめ」に登場する界隈に行ってみる。 千代田線の湯島で降り、風俗店やキャバが林立するエリアを抜け、上野広小路の風月堂前に出る。既に死んでいる主人公はここでコーヒーを飲んだあと、自分が生まれ育った竹町へ…

欲望のTV

ある研究所に行き、ドラえもんのような話をする。 その中で、テーマはやはりTVの方向へ。 要は誰でも作れるTV番組キットをつくりたいわけだが、議論していると、目指す方向は人それぞれだなあと実感する。 しかし私としてはどうしても追求したい核の部分…